日本一のつわものと言われた男
2016年の大河ドラマは「真田丸」でした。
オープニングは左官芸術家の「真田丸」と
書かれた文字から始まり、
大河ドラマのテーマ曲として、
初のバイオリンの独奏から始まるという、
三谷幸喜さん脚本の大河ドラマです。
私は大河ドラマが大好きなのですが、
特に三谷幸喜さん脚本、
堺雅人さん主演の「真田丸」が特に好きで、
1話につき4回
(日曜18:00のBS、日曜20:00総合、
土曜13:00総合再放送、録画)見るほどでした。
オープニングからのテーマ曲が痺れましたし、
三谷幸喜さんの厳しい中に面白み
(2022年の鎌倉殿の13人もそうでしたが・・・)
が散りばめられており、
堺雅人さんのシリアスと砕けた演技が
素晴らしかったと思います。
でも、真田信繁
(最近は幸村といわないようですが・・・)って、
若いころのことはよく知られておらず、
大坂の陣で徳川家康を自害すると
言わせたほど追い詰めて「日本一のつわもの」と
言われるほどになりました。
真田家は父真田昌幸とともに、
とことん徳川家康に楯突きました。
しかし兄真田信幸は、
本田忠勝の娘を嫁にもらっていることもあり、
さらに、真田家をどちらが勝っても生き残るように、
兄信幸は、徳川家康率いる東軍につき、
真田家は残ることになります。
真田の人気は、悪役にされた
権力の象徴の徳川に楯突く
真田信繁を江戸時代の庶民は
ヒーローとして、大坂冬の陣で現れて、
大坂夏の陣で自刃するまでの
2年間の活躍が人々の脳裏に焼き付いた
特別な武将なのでしょう。
この人の生涯はわからないことが多いからこそ、
猿飛佐助等の十勇士を使って徳川を追い込む、
真田十勇士として描かれたりしていますが、
非常に庶民に人気のある武将となっています。
人気の基にあるのが、徳川をアンチにした
ということでしょう。
真田信繁が、
現代のビジネスマンであったならば、
鮮やかな実績をあげたその後、
華麗な転職を遂げて、
生き延びてゆくのでしょう。
命まで取られない現代というのは
良い時代ですね。
真田信繁のように、
どんなに華々しく活躍しても、
最後は命を取られる武士でなくて
よかったと本当に思います。