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定年起業を歴史に学ぶ57地方の支店長

地方の支店長

 

まひろの父である藤原為時が

越前国府として着任しました。

越前は、平安時代では大国として、

選別されていて、現代で言うと

東京本社に対して、大都市の支店で、

名古屋支社とか、広島支社とか仙台支社

とかいう感じでしょうか。

 

結構大きな支店の支店長ということもあり、

この時は宋の国から船が難破して若さにたどり

着いた宋人が越前敦賀に留め置かれている

ことについて、左大臣藤原道長より、

宋人を早く送り返すことが、

国司のミッションと言い渡されて赴任しました。

 

赴任すると越前の役人と敦賀に留め置かれている

宋人達に歓迎会を開いてもらったりしていましたが、

宋人が帰国できないのが船の修理が

できないからと言われ、

その船を見に行きたいというと、

越前の役人はこのようなことは、

越前の者に任せて欲しいと言いわれ、

さらに懐を肥やして欲しいと

あからさまに賄賂を渡されました。

 

まじめで実直な藤原為時は、

「私を愚弄する気か?」と

問い詰めておりましたが、

平安期の国司に限らず、

どの時代においても、

大なり小なりの現地での汚職は

あったのでしょうね。

今回の越前の役人のように、

毎回赴任してくる国司に対して、

賄賂を贈って自分たちの利権を確保したいと

思った輩は多かったのでしょう。

その代表例が、水戸黄門です。

地方の代官と越後屋のような悪徳商人の

結託によって私服が肥やされて、

殿さまはその実態をよく知らず、

代官に騙されているのを水戸黄門が

暴いて成敗するという、ワンパターンです。

 

平安期の越前ですと、

圧倒的に機動力がなく、

情報も乏しく国府が何をしてるのか

よくわからず、

ガバナンスは効かせられなかったと

容易に想定できます。

「光る君へ」の中でも、

為時が宋人との通訳が殺されたことに

対する扱いについて、

道長にお伺いを立てますが、

「越前でなんとかしろ・・・」

という指示でした。

このことは、宋との外交問題に

発展する恐れもあり、

越前国司になんとかしろという

レベルを超えており、

道長の指示もこれでいいのか?

とも思いますが・・・

 

現代の企業においても、

地方の支店長が本社にお伺いを

立てて指示を仰ぐことはよくあります。

現代は、写真でも、動画でも、なんなら、

Zoomでリアルに報告できるので、

なかなか、支店で解決せよとせずとも

速やかに判断できることになりましたよね。

昭和の頃は、ネットがありませんので、

地方の支店に配属された支店長は、

私腹を肥やすとはいいませんが、

本社の知らないおいしいことがあった

可能性はありますよね。

人間の本性は簡単には変わりませんので。

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ナレッジコンサルティング
プロフィール 🔶大学卒業後、東証一部上場企業に就職。その後親族の経営している会社に入社。33歳の時、取締役としてその会社の倒産を経験。同族企業としての弱点が招いた倒産であったと自覚する。倒産後の従業員救済のために新会社を設立し、再度、今までの顧客からの継続受注を勝ち取ることに成功し、多くの従業員の雇用を確保できることとなった。その後サラリーマンに転職し、中堅企業の会社役員となり、経営企画及び営業を管掌する取締役として、48億円の売り上げを250億円の売り上げまで拡大させた。 ●新規開拓営業代行のための経営コンサルタント ●同族企業の社長継承のための経営コンサルタント ●経営者の寄り添い、指針になる経営コンサルタント ●新入社員のコストで導入できる社外取締役 ●定年起業コンサルタント