ウイカさんステキ
「春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく山際、
少し明かりて、
紫だちたる雲の細くたなびきたる。」
古典ぎらいの
私でも知ってる枕草子の冒頭です。
私の中では、清少納言とは、
枕草子の筆者で文学的才能が
卓越した女性との認識
しかありませんでした。
しかしながら、
中宮定子の女房として、
誠心誠意仕え、
清少納言が毎日中宮の枕元に
置いてゆく枕草子の随筆が楽しみで、
中宮は、命を長らえることが
できたということです。
「光るきみへ」を見てはじめて、
清少納言が一人の
随筆家であるだけでなく、
歴史の表舞台に立っていた
ことも認識することになりました。
身重の中宮から、
礼を言われる清少納言ウイカさんの
演技がとてもステキです。
本当にうれしそうですし、
中宮を全身全霊で支えているから
こその信頼感が漂う場面でした。
今回の大河ドラマの主人公が
紫式部であることもあり女性が
多くきめ細かく描かれています。
女性が多く歴史的に描かれているのは、
平安時代の家の制度が
女系の家制度であり、
男が女性の家に婿入りする
時代であったこともあり、
女性の地位が他の時代より高く、
朝廷内でも、天皇の后は実権が
あったことも背景にあると思います。
その中で、
一条天皇の后である中宮に
仕える女房であり、
なおかつ、
超一流の文学才能があったのが、
清少納言であったということで、
平安時代の歴史の表に
きらめいていたことでしょう。
昨今の政治でも、
企業でも女性の登用が叫ばれています。
比較的欧米は、
イタリアやスエーデンの
首相は女性ですし、
欧米の世界的企業は、
役員クラスに多く女性が
名を連ねていますし、
TOPにも女性が多く就任しています。
一方日本では、
政治でも企業でも最近は、
女性の登用を行っておりますが、
遅々として進みが遅いですよね。
ビジネスにおいても女性の
能力の高い人は多くおられます。
女性ならではの感性を
駆使されて実績を出されています。
企業における現在の
大きな問題のひとつに、
人手不足がると思います。
日本において女性は学歴の高い人も多く、
優秀である方が多くおられますが、
結婚出産でキャリアをやめて
家庭に張っている方もおられます。
今からの日本の人手不足解消の切り札は、
女性の社会進出と登用です。
私がフランス出張の際に、
いつも現地通訳をお願いしている
日本人の女性がいます。
その方は、日本の外国語大学を卒業されて、
フランスで働き始めフランス人の
男性と結婚されており、
現在日本企業向けのフランス語、英語の
通訳をされておられます。
その人のお話を聞いていて、
はっと思ったことがあります。
フランスでは、
女性と初めて会った際のあいさつの中で、
相手を知る質問に必ず、
その女性の職業を聞くそうです。
これは、当たり前だそうです。
フランスでは、
女性も仕事についていることが当たり前という事です。
しかしながら、
日本で初めて会った方に職業はなんですか?
とはなかなか聞きませんよね。
女性が働くという認識が
まだまだ日本では足りていないと
強く思いました。
日本でも専業主婦は減ってきましたが、
専業主婦の方で優秀な方は
たくさんおられます。
これからの日本は、
女性が登用される日本であって
欲しいと強く思います。