にごり酒はカロリーが高い
平安期のお酒は、
現代の日本酒のように透明ではなく、
いわゆる どぶろく
といわれるような白
く濁ったにごり酒だったと言われています。
「光る君へ」でも関白・藤原道隆が
盃に入ったお酒を飲みほしている
シーンが多く見受けられます。
ネットの書き込みでは、道隆は糖尿病で、
お酒を飲んでいるようにみえるが、
水を飲んでいるのだそうです。
このにごり酒は、
お米をそのままお酒としているため
かなりカロリーが高かったと思われまして、
にごり酒を飲み過ぎたための
糖尿病だったそうです。
飢饉で餓死するような人がいる時代に、
贅沢病と言われる糖尿病に
かかって死んでしまう貴族は、
本当に特別な人だったのでしょうね。
藤原道隆は、し烈な権力闘争を勝ち抜いて、
権力の頂点となった、
関白藤原兼家の長男です。
当時の内裏の世界は、
世襲ではなく、
権力闘争に勝ち抜いた人間が
TOPに立つことになっています。
ですから、
兼家から道隆への親から子への世襲での
政権移譲は、あり得ないことであり、
ルールを曲げてまでも
自分たちの独裁を行っているのです。
ですから、周りからの反発は
すごいものだったのだろうと思います。
兼家は、一族のために
権力の座につきましたので、
周りからは大変嫌われていましたが、
実力で権力者になっているので、
周りは認めざるを得ませんでした。
しかし、兼家の辣腕によって
実力のない道隆が
関白に世襲でなることは、
兼家の比でなく嫌われた
存在だったことが容易に想像できます。
道隆を長男とする、
兄弟は次男道兼、三男道長ですが、
父親の道兼を王道の後継ぎとして、
傷をつけさせないように
甘えさせていたように思います。
次男道兼は汚れ役、三男道長は
そこまで期待していないような状況でした。
このような中で、
実力もない中でTOPにつかされた道隆は、
周りを巻き込んだり、
周りの意見を聞いたりできるような人物でなく、
自分たちの関白家がよければ
すべて良いという
あからさまスタンスが見えるために
兄弟からも嫌われる
存在となってしましました。
本当にボンボンの二代目はいます。
しかし、TOPに着任したときボンボンでも、
周りとの軋轢からこのままでは、
ダメだと気付く優秀な人間性を
有した二代目もいますが、
一方で自分の置かれた状況を
理解できずに、
偉そうな振る舞いを続けてしてしまう
二代目もおります。
そうなると、人心が離れて、
内部から簡単に瓦解することになります。
大河ドラマには、
ビジネスにおける
反面教師がたくさん出てきます。
道隆を見て自分を振り返ることができる人は
良き経営者の素養があるのではないでしょうか。